医療法人寶樹会 仙塩利府病院

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医療機関のみなさまへ(当センターのミッション)

 診療内容、治療方針について以下にご紹介いたします。

完全予約制にはしておりませんが、最小人数での運営(常勤2名+非常勤)であり、診察できる人数に限りがあります。曜日によって新患の受付を制限させて頂いておりますので何卒ご了承下さい。
急を要する場合は柔軟に対応いたしますので医師に直接ご相談ください。
なお、慢性的に疼痛が続いているが、臨床所見や画像所見、検査所見でそれに見合った所見がないと判断した場合、(痛みをコントロールする薬物治療が主になると思われますが)当院での継続的な治療は行えません。

手外科医には整形外科と形成外科両方の素養が求められますが、当院では機能や疼痛を扱うことの多い整形外科的な立場から、手術を中心とした治療を行います。

1) 臨床診断と神経伝導検査・筋電図を駆使した末梢神経障害、外傷の診療

手のしびれをきたす疾患は、整形外科領域では手根管症候群、肘部管症候群が比較的多い病態ですが、軽症例で診断がつかないことや、重症化して通常の手術では効果が不十分な場合があります。また、まれですが頸椎など別の部位を手術されて症状が不変の場合、整形外科的な疾患ではない場合、など臨床所見や画像診断では明確な診断がつかない場合があります。

神経伝導検査(nerve conduction study:NCS、いわゆる神経伝導速度)は上記のような場合の診断の補助として極めて有効です。全国的に普及している基本的検査法で主に検査技師、または神経内科で行われている施設が多いと思われます。医師はその検査結果を見て、臨床所見と合わせて診断を行うわけですが、検査結果が有効に利用されているとは必ずしも言えず、また術前の神経伝導検査を行わずに手術を行う施設も数多くみられます。また、技師側(または神経内科)からすれば、検査は行うものの、整形外科医からどのように役立てているかのフィードバックがないために、検査の質が上がらないといった問題点があります。

当院のNCSは原則として手術を行う医師が自ら行っています。大変な労力ですが、それに見合った意義があると考えております。日本手外科学会の会員調査では、NCSを診療に利用している医師は約90%との報告がありますが、検査技師の行った結果を用いている場合が多く、自ら行っている場合は非常に少ないものと推測されます。整形外科領域では近年超音波エコー診断の臨床応用の全盛とは対照的に、神経生理検査への関心が低くなり、特に整形外科で神経生理検査に関心のある医師が(学会発表の件数から推定して)激減しているのではないかと感じています。

神経伝導検査・筋電図はあくまでも臨床診断の補助とするもので、万能ではありません。また、手技や解釈のピットフォールもあります。検査設備自体はある病院が多いものの、実際の臨床例で有効に利用されていない例が散見され、臨床所見と検査結果が合わないので相談された事例も経験しております。筆者は整形外科医・手外科医の立場から、日本臨床神経生理学会(神経伝導・筋電図分野)の指導医として、臨床に即した神経伝導検査の普及を通じて神経生理検査に関与する方々のお役に立ちたいと考えております。

2) 手指、上肢機能の機能再建を目的とした治療

外傷による末梢神経断裂の修復や絞扼性神経障害による圧迫の解除が行われても、麻痺の回復が不十分な場合があります。そのような場合には残存している健常な筋腱や神経の一部を移動、移行して機能を再建する方法があります。そのタイミングの判断にも神経伝導検査・筋電図を参考にします。骨、関節の変形、靭帯断裂によって可動域の制限や、痛みがでていると考えられる場合には、変形の矯正や靭帯再建、疼痛の出にくい形態にすることによって機能や疼痛の改善を目指します。

3) 学術活動

・学会発表、論文、講演など(別記参照)
日本手外科学会、日本肘関節学会、日本臨床神経生理学会、東日本手外科研究会など
・宮城手の研究会(事務局):有志の方々と一緒に勉強会やセミナーを開催しております。

*当院の診療内容に興味のある医師、臨床検査技師の方々の来訪や見学を歓迎いたします。
ご連絡は h.hashiura_somu@houju.org 総務課/橋浦まで
参考文献:筋電図はもっと使える~整形外科・手外科医の立場から~

仙塩利府病院・手外科センター長 長谷川和重

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